日本韓国語教育学会 2025年度 第3回 学術論文賞
受賞論文 「ハングル能力検定試験における多義動詞‘가다, 오다’の意味分析に関する考察―韓国語母語話者との比較を中心に―」
李 知垠
受賞理由 「ハングル」能力検定試験における多義動詞「가다」「오다」の意味使用を、母語話者の実際の使用実態と比較した意欲的な研究である。過去問題を対象にテキストマイニングを行い、コーパスデータと対照させるという方法論的アプローチは、従来の直感的分析に比べて客観性が高く、定量的検証の試みとして評価できる。特に、検定問題が限定的な意味項目に偏っている点や、共起語の分析を通じて出題傾向の特徴を明らかにした点は注目に値する。 全体の文章構成や表現が非常に丁寧であり、細部まで注意が行き届いている点も高く評価できる。学術的厳密さと文体の精緻さを兼ね備えた完成度の高い論文であり、学習者評価と語彙意味研究を架橋する意義深い成果である。
日本韓国語教育学会 2024年度 第2回 学術論文賞
受賞論文 「韓国語によるアクティブラーニングが学習意欲に与える効果―数詞に関する学習を中心に―」 第13号 pp23-41
金 京淑(秋田大学)
受賞理由
大学の存在意義は、自ら学び考え抜く力を養わせるところであり、そのような観点から考えるならば、この論文に書かれているような教授法が学生たちに、自ら韓国語を学ぼうとする意欲を向上させ、自ら考えて修得する効果的な学習方法であると評価できます。 このような教授法を通して学ぶ学生らが自らの意志と努力を通して修得した韓国語であるからこそ、それを維持し、活用する場が広まると思慮されるので、本学術論文賞に最も相応しい論文であると判断する次第であります。
日本韓国語教育学会 2023年度 第1回 学術論文賞
受賞論文 「日本語母語話者に韓国語の発音はどう聴こえるのか―語頭平音に対する知覚実験をもとに―」第12号 pp132-158
平田絵未(大谷大学)
受賞理由
平田氏の論文は、問題意識が明確であって、課題設定も申し分なく、先行研究、文献の探索が十分と認められる。また分析の切口が鮮明であって、論理展開も一貫性が見られ、内容の記述や説明が説得力を持っていると評価される。
その上、分析内容に独創性があって、日本語母語話者の学習者が韓国語を発音する際に、語頭の平音を有声音として認識することの証明によって韓国語発音の教授法の設計に有用な研究であると考えられる。特に、母音の円唇性とVOT値の相関関係を検証し、提示することで今後の研究上の方向を提示した点にその意義が認められ、当該分野の学問研究にも貢献していると判断されるので、平田氏に学術論文賞を授与する次第である。



